2月28日のニュース
今季第1節の観客数は7スタジアムでおよそ8万人
タイ1部リーグ第21節-ディオン・コールズ、サファウィ・ラシドは揃って先発
サッカー協会主導でマレーシア国籍取得のデ・パウラは今季は3部でプレー

スーパーリーグ第1節の観客数は7スタジアムでおよそ8万人

先週末の2月24日から26日にかけて行われたマレーシアスーパーリーグの今季第1節のスタジアム入場者が発表になっています。待ちに待ったシーズン開幕!と皆が待ち焦がれていたのかと思いますが、思ったよりも少ないです…。
 ジョホール・ダルル・タジム(JDT)の昨季の1試合あたりの観客動員数ははおよそ1万6000人なので、30000人を越えたこの日は別格ですが、サバFCは昨季1試合平均およそ9000人、スランゴールFCは同およそ2000人だったので、今季の開幕戦は平均以上の観衆を集めています。またヌグリスンビランFCは昨季およそ6000人、KLシティFCは同およそ1000人をそれぞれ1試合平均で集めており、今季第1節は平均なみだったと言うことになります。
 またクランタンFC対クチンシティFCが行われたクランタン州はイスラム教の影響が強く、日曜日から木曜日までが「平日」、金曜日と土曜日が「週末」に当たります。試合は「週末」の土曜日に開催されましたが、キックオフはまだ暑さが残る午後5時30分だったことも動員数に影響しているかもしれません。
 とは言え、今回は開幕戦でしかも週末の開催だったことを考えると、今日2月28日(火)から3月2日(木)と週のど真ん中で開催される第2節はこれより少ない動員数になる可能性があります。

順位開催日カード試合会場入場者数
12/24
(金)
ジョホール対
トレンガヌ
スルタンイブラヒムスタジアム
(ジョホール州)
31, 889人
22/25
(土)
ペラ対クダペラスタジアム
(ペラ州)
15,106人
32/25
(土)
サバ対PDRMリカススタジアム
(サバ州)
12,602人
42/26
(日)
スランゴール対
クランタンU
MBPJスタジアム
(スランゴール州)
6,710人
52/26
(日)
ヌグリスンビラン
対パハン
トゥンクアブドルラーマンスタジアム
(ヌグリスンビラン州)
6,329人
62/25
(土)
クランタン対
クチンシティ
スルタンモハマド4世スタジアム
(クランタン州)
5,138人
72/25
(土)
KLシティ
対ペナン
KLフットボールスタジアム
(クアラルンプール)
1,291人
合計79,056人
タイ1部リーグ第21節-ディオン・コールズ、サファウィ・ラシドは揃って先発

2月25日と26日タイ1部リーグ第21節が行われ、マレーシア代表のDFディオン・コールズ(ブリーラム・ユナイテッド)とFWサファウィ・ラシドはいずれも先発しています。また、DFジュニオール・エルドストール(PTプラチュワプFC)は今節もベンチ外でした。(試合のハイライト映像はタイリーグ公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ第21節
2023年2月25日@ラムパーン県立タジアム
ラムパーンFC 1-0 ラーチャブリーFC
ラーチャブリーFCは3試合連続の完封負けながら順位は変わらず5位に留まっています。
サファウイ・ラシドは先発して、84分に交代しています。

2023年2月26日@サーム・アーオスタジアム
PTプラチュワップ 0-1 ブリーラム・ユナイテッドFC
リーグ首位のブリーラム・ユナイテッドFCはリーグ再開からの6試合で5勝1分。またこの日、2位のバンコク・ユナイテッドFCが敗れたため、勝点差は12と開きました。一方のPTプラチュワップFCはこの日の敗戦で、順位を一つ下げて13位となっています。
ブリーラム・ユナイテッドFCのディオン・コールズは先発して、フル出場しています。
PTプラチュワップFCのジュニオール・エルドストールはベンチ外でした。

タイ1部リーグ順位表(第20節終了時、上位3チームとマレーシア人選手所属チームのみ)

順位チーム勝点
1ブリーラムU21174054173755
2バンコクU21134436112543
3チョンブリー21113735211436
5ラーチャブリー219672415933
13プラチュワップ2155112742-1520
サッカー協会主導でマレーシア国籍取得のデ・パウラは今季は3部でプレー

ブラジル出身のFWギリェルメ・デ・パウラは、2015年にスランゴールFA(当時、現スランゴールFC)でマレーシアリーグでの選手生活をスタートすると、2016年にはマレーシア王立警察が運営するPDRM FA(現PDRM FC)、2017年から2019年まではクアラルンプールFA(現KLシティFC)、そして2020年からはペラFA(現ペラFC)でプレーを続けました。マレーシア国内での連続プレー期間が5年を超え、デ・パウラ選手がFIFAが規定する帰化選手となる条件をクリアしたことから、マレーシアサッカー協会FAMは代表チーム強化を目的とした帰化支援プログラムを立ち上げ、このデ・パウラ選手と、コソボ出身でやはり5年間マレーシアでプレーしたMFリリドン・クラスニキ両選手のマレーシア国籍取得を支援し、このプログラムのおかげでデ・パウラ選手は2021年3月に、クラスニキ両選手は同年2月にマレーシア国籍を取得しました。

しかしマレーシア国籍を取得した際には既に35歳となっていたデ・パウラ選手はマレーシア代表に招集されたものの、2021年6月に行われたFIFAワールドカップカタール大会のためのアジア2次予選では目立った活躍ができず、多くの代表チームサポーターは「デ・パウラ選手(と帰化選手)不要論」を唱え、FAMの帰化支援プログラムの廃止を求める声が高まりました。そして行き場を無くしたデ・パウラ選手はジョホール・ダルル・タジム(JDT)に移籍し、帰化支援プログラムは一時中断が決まりました。

リーグ戦でもマレーシア人選手として登録が可能になったにもかかわらず、代表選手ですら控えに回るJDTでは2021年シーズンはリーグ戦出場3試合、そして昨季は出場が全くなかったデ・パウラ選手ですが、今季はJDTから3部リーグのM3リーグに初参戦するマラッカFCへ期限付き移籍したと、マレーシア語紙ウトゥサンマレーシアが報じています。

「(アマチュアリーグの)M3リーグでプレーすることは自分は全く気にならない。スーパーリーグではもうプレーする能力がないとと言われていることは知っているが、M3リーグはむしろ自分の能力を証明できる最良の場だと考えている。できるだけ多くの得点を挙げて、チームの昇格に貢献することが今季の目標だ。」と話したデ・パウラ選手は、先日行われたチームの選手披露イベントの席上で、今季創設されたばかりのチームのM3リーグ優勝とスーパーリーグ昇格に貢献したい、と決意を述べています。