Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第10節結果とハイライト(2)

2022年10月4日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ 1-3 JDT
⚽️クダ:ロナルド・ンガ(12分)
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ(36分)、レアンドロ・ヴァレスケス(60分PK)、アフィク・ファザイル(79分)
🟨クダ(4):シャーリル・サアリ、ロドニー・ケルヴィン、アクマル・ザヒル
🟨JDT(2):ナチョ・インサ、レアンドロ・ヴァレスケス
🟥JDT(1):ベルグソン・ダ・シルヴァ
 MOM:アフィク・ファザイル(JDT)
 クダ州首相でもあり、クダ・ダルル・アマンFC(以下クダ)を運営にも関与するクダ州サッカー協会のモハマド・サヌシ会長と、ジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーで、ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下の間では試合前から舌戦が繰り広げられ、いやがおうにも盛り上がったこの試合は、10人となりながらも地力を見せたジョホール・ダルル・タジムJDTが、管をねじ伏せています。
 アイディル・シャリン監督の元、2020年、2021年シーズンといずれもJDTに次ぐ2位に終わったクダですが、今季はここまで5位ながら既に今季の優勝を決めているJDTとは勝点で19点離されるなど、調子の波に乗れていません。3日前の10月1日は下位のPJシティにまさかの敗戦を喫していることもあり、累積警告で出場停止となっていたGKシャーリル・サアリとMFマフムード・アル=マルディが戻ったベストの布陣で、JDTとの今季初対戦に臨みました。
 インドネシアのカンジュルハン・スタジアムで起こった事故により亡くなった方々への黙祷を捧げた後に始まったこの試合で、先手を取ったのはクダでした。センターサークル付近で相手パスをカットしたクダのロナルド・ンガがそのまま一気にJDTゴール前まで持ち込みシュート!これが決まって、クダは12分にエースのゴールという理想的な形で先制しました。
 しかしJDTも36分にアフィク・ファザイルがクダのDFラインの裏へ絶妙のパス。これにベルグソン・ダ・シルヴァが反応し、今季25得点目となるゴールを決めて、このまま前半は1-1で終了かと思われたロスタイムに、なんとJDTのベルグソン選手がクダのロドニー・ケルヴィンにパンチを見舞いレッドカード。この試合は主審の判断が安定せず、その前にはロドニー選手も退場になってもおかしくないプレーを見せていましたがお咎めなしだったことから、ベルグソン選手がそれに苛ついてのファウルだったかもしれません。
 JDTが10人となった後半は、クダ有利かと思われましたが、59分にクダのペナルティーエリア内でJDTのシャフィク・アフマドがクダのアズミール・アリスに倒されて得たPKをレアンドロ・ヴェラスケスが決めて、数的不利のJDTがリードを奪います。
 試合前のインタビューでは、クダのアイディル・シャリン監督がとにかく集中力を切らさずプレーするように指示したと、話していましたが、79分には自陣ペナルティエリア内でのパスミスからボールを奪われ、JDTのアフィク・ファザイルに3点目を決められたところでこの試合は万事休す。優勝が決まっていようと、あくなき勝利への執念を見せたJDTのメンタルの強さが際立った試合でした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第19節終了時)

チーム勝点
1JDT19154054114349
2SAB1911353021936
3TRE19112630161435
4NSE1910542721635
5KLC208572928129
6KDA198382730-327
7SRP197393029124
8SEL196583632423
9PJC194871929-1020
10MEL194692036-1618
11SWU2042141849-3114
12PEN1924132038-1810
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第18節終了時)

ゴール数選手名所属
125ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
214カイオンSEL
313フェルナンド・フォレスティエリJDT
412ロナルド・ンガKDA
58ダレン・ロックPJC
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド


 

10月5日のニュース
今季のマレーシアカップはグループステージなしのトーナメントで開催
AFC U17アジアカップ予選B組-試合のなかったマレーシアは3位に後退

KLシティが出場するAFCカップ地区間プレーオフはいよいよ今日が決勝。PFCソグディアナ(ウズベキスタン)との試合はマレーシア時間で午後9時にキックオフです。

今季のマレーシアカップはグループステージなしのトーナメントで開催

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、リーグ戦終了後に行われるマレーシアカップの開催方式を発表しています。これによると、第101回大会となる今季のマレーシアカップはグループステージを開催せず、参加する16チームのトーナメント形式で開催されるということです。

従来はMリーグ1部スーパーリーグの11チームと2部プレミアリーグの5チームの計16チームを4チームごとの4組に分けてグループステージを行い、各組の上位2チームが、ノックアウトステージとなる準々決勝に進む方式で行われてきたマレーシアカップですが、今回のMFLの発表によると、長期気象予報では10月から12月にかけてマレーシア全国で豪雨が続くと予想される一方で、年末にはマレーシア代表が出場する東南アジアサッカー連盟AFF選手権が控えていることから、試合順延などの日程的な余裕がないため、開催方式が変更となったと説明されています。

今季のMリーグは、新型コロナの影響で開幕当初には試合の開催中止と順延が続いたことから、日程的には大きく遅れており、当初の予定では1部スーパーリーグの最終第22節は9月17日に開催される予定でしたが、現在発表されている日程では、およそ1ヶ月遅れた10月15日に最終第22節が開催されることになっています。

またMリーグのクラブは選手との契約を11月末までとしているところが大半で、マレーシアカップが12月までもつれ込むと、契約上の問題が発生する懸念もあることから、今回の方式になったこともMFLは合わせて説明しています。

またマレーシアカップの開幕日については、本日10月5日にAFCカップ地区間プレーオフ決勝でPFCソグディアナと対戦するMリーグ1部スーパーリーグのKLシティがこの試合に勝利し、10月22日に予定されているAFCカップ決勝に進出した場合には10月25日に開幕し、KLシティが今日の試合で敗れて決勝進出を逃した場合には10月22日に開幕するということです。

1回戦から準決勝までは全てホームアンドアウェイ形式で開催される今季のマレーシアカップは、決勝は11月26日で中立地で一発勝負で開催されることも併せて発表されています。

AFC U17アジアカップ予選B組-試合のなかったマレーシアは3位に後退

インドネシアのボゴールで開催中のAFC U17アジアカップ予選B組は10月3日に第2節が行われ、アラブ首長国連邦UAEがパレスチナを4-3、開催国インドネシアがグアムを0-14でそれぞれ破っています。同じB組のマレーシアは、今節は試合がありませんでした。

同じインドネシアのジャワ島東部の都市マランにあるカンジュルハン・スタジアムで起きた死亡事故を受け、今大会は第2節から無観客試合で開催されていますが、この第2節ではUAEが第1節のグアム戦に続く連勝で首位をキープ、そのグアムを相手に大勝したインドネシアが2位、インドネシアと勝点で並びながら得失差でマレーシアが3位、以下、パレスチナ、グアムと続いています。

マレーシアは本日10月5日の第3節で2連敗中のグアムと対戦し、10月7日の第4節ではUAE、10月9日の最終第5節ではインドネシアとの対戦が控えています。

AFC U17アジアカップB組 順位表(第2節終了時)

チーム勝点
1UAE2200133106
2IDN1100140143
3MYS11004043
4PSE200238-50
5GUM2002023-230
UAE-アラブ首長国連邦、IDN-インドネシア、MYS-マレーシア、PSE-パレスチナ、GUM-グアム