AFCカップ地区間プレーオフ決勝-KLシティ監督は起用する外国籍選手の選考に悩む
AFCカップ地区間プレーオフ決勝は明日10月5日にウズベキスタンで行われますが、この試合でPFCソグディアナ(ウズベキスタン)と対戦するMリーグ1部スーパーリーグのKLシティは10月3日に現地入りしています。
英字紙スターによると、試合が行われる都市ジザフは日中の気温が5度まで下がるということで、10月初旬の最低平均気温が24度、最高平均気温が34度のクアラルンプールから移動した選手たちにとっては、対戦するPFCソグディアナだけでなく、この気候も大敵となりそうです。
そんな中、KLシティのボヤン・ホダック監督は、明日の試合で起用する外国籍選手をまだ決定しておらず、試合直前まで競わせたいと取材に答えています。なおスーパーリーグは外国籍選手枠が無条件3名、アジア枠1名、東南アジア枠1名の計5名となっていますが、AFCカップは無条件3名、アジア枠1名の計4名となっています。
KLシティの外国籍選手は、FWロメル・モラレス(コロンビア)、FWジョーダン・ミンター(ガーナ)、MFパウロ・ジョズエ(ブラジル)、DFジャンカルロ・ガリフオッコ(オーストラリア)、GKケヴィン・メンドーザ(フィリピン)の5名ですが、ホダック監督は、パウロ・ジョズエとジャンカルロ・ガリフオッコについては起用が濃厚としながらも、後の2枠についてはFW2名あるいはFW1名とGK1名にするかは決めかねており、試合前の最後の練習後に決定したいと話しています。
*****
KLシティは、ここまでのAFCカップでは、グループステージから、ケヴィン・メンドーザを除く4名が起用され、GKは国内リーグでは出場がないアズリ・アブドル・ガニが全ての試合に出場しています。U23代表正GKでもあるアズリ・アブドル・ガニはここまで5試合で4失点(クリーンシート2試合)とチームの地区間プレーオフ進出に貢献しており、順当に行けばFW2名が起用されそうです。
KLシティも外国籍選手2名の帰化を申請
英字紙ニューストレイトタイムズは、Mリーグ1部スーパーリーグのKLシティが所属する外国籍選手2名の帰化申請を行うことを発表したと報じています。
キャプテンを務めるブラジル出身のMFパウロ・ジョズエと、今季、攻撃的MFからFWへのコンバートで才能が開花したコロンビア出身のロメル・モラレスの両選手は、いずれも「同一国で5年連続でプレーすればその国の幾何選手としてプレーできる」というFIFAの規定に基づき、クアラルンプールサッカー協会(KLFA)の支援を受けて帰化申請を行うということです。
これを発表したKLFAのノクマン・ムスタファ事務局長は、ジョズエ選手の帰化申請を最初に行い、その後にモラレス選手の帰化申請を行い、早ければ今年中には両名ともにマレーシア国政が取得できるだろうと、ニューストレイトタイムズの取材に答えています。
KLシティでのプレーが6年目となるジョズエ選手はブラジル出身の33歳、2017年シーズンに加入して以来、81試合に出場し、29ゴールを挙げています。また25歳のモラレス選手は、2018年シーズンにPKNS FC(現スランゴール2)に加入して2シーズンプレーしたのち、マラッカ・ユナイテッドを経て、昨季2021年シーズンからKLシティでプレーしています。
ノクマンKLFA会長は、KLシティにとっては前身のクアラルンプールFA以来、32年ぶりの優勝となった昨季のマレーシアカップでも、この両選手の果たした役割は大きいとして、KLFAとして国籍取得を支援するとしています。
またマレーシア代表のキム・パンゴン監督も両選手の実力を高く評価しており、代表チーム強化のために2人の国籍取得に期待しているとも言われています。
ペラFCは新スタジアムと練習施設建設のための土地提供を州政府に依頼
Mリーグ2部プレミアリーグのペラFC(以下ペラ)は、ペラ州政府に対して専用スタジアムと新たな練習施設建設のための土地提供を求める予定があると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
ペラの会長を務めるアブドル・アジム氏は、スタジアム建設に適した場所を探し始めていることは認める一方で、州政府に対しての申請はまだ行なっていないと述べています。その一方で州政府の関係者は会談を持ったことも明らかにしています。
スタジアムの建設に対する州政府の支援は求めないと説明したアブドル・アジズ会長は、クラブの価値を高め、真のプロクラブとなるためには自前のスタジアムの建設が必要だと述べ、 土地の提供を求めたいとしています。
スタジアムを建設する土地を州政府から購入するか、賃貸するかは価格次第だとも述べたアブドル・アジズ会長は、現在、使用しているペラ州イポー郊外にあるクラブの練習施設に隣接した地域に「空き地」があると述べ、治療施設、ジムなどを併設した新たな練習施設の建設には理想的だとも話しています。
ペラは、クラブ創設100周年となった昨季は給料未払い問題により主力が大量退団した結果、1部スーパーリーグ11位となり2部プレミアリーグに降格し、今季も給料未払い問題解決の遅れにより、2度に渡り勝点剥奪処分を受け、最終的に勝点9を剥奪され、今季は10チーム中9位に終わっています。その後、今季途中に通信サービス企業のXOX社が新たなオーナーとなったことで、給料未払い問題は解決され、クラブ再建に向けて動き出しています。
有力選手を獲得するためには、それに見合った練習施設やスタジアムが必要と主張するペラのアブドル・アジズ会長は、クラブ専用スタジアムを持つ同じスーパーリーグのジョホール・ダルル・タジムを引き合いに出し、現在在籍する選手のためにも環境整備が必要であると述べています。
*****
Mリーグ最古のクラブの一つでもあるペラは、クラブ創設100周年の記念の年に、クラブ史上初の2部降格となる屈辱を味わっています。今季も前半は給料未払い問題が解決しなかったために、新規選手獲得を禁じられ、本来ならU21リーグやU19リーグに出場しているはずの選手をトップチームに昇格させてリーグ戦を戦いました。今季2度目のトランスファーウィンドウが開いた後の後半戦では、外国籍選手を含めた新たな選手を獲得したものの、それまでに受けていた勝点9の剥奪処分が響き、今季は9位に終わっています。
