タイトルを第11節結果としましたが、6月22日から25日にかけて行われた4試合は第7節に予定されていながら順延されていたペナン対トレンガヌ、第5節に予定されていながらやはり順延されていたJDT対スランゴールの2試合が含まれており、第11節の試合はヌグリスンビラン対スリ・パハン、マラッカ・ユナイテッド対サラワク・ユナイテッドの2試合のみでした。また、クダとKLシティはいずれもAFCカップグループステージがいずれも6月24日から始まるため、今節は試合ありません。
2022年6月22日(水)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-1 トレンガヌ
⚽️ペナン:ヒラル・エル=ヘルウェ(23分)、T・サラヴァナン(50分)
⚽️トレンガヌ:ファイサル・ハリム(48分)
🟨ペナン(2):ラファエル・ヴィトー、ファイザット・ガザリ
🟨トレンガヌ(0)
MOM:ヒラル・エル=ヘルウェ(ペナン)
前節第10節のPJシティ戦ではMOMとなったエースのカサグランデが、その試合中に右頬骨を骨折し、手術は無事終了したものの、完治まで数ヶ月を要することが、この試合前にクラブの公式Facebookで報じられています。ここまでの9試合を0勝4分5敗と今季勝ち星がまだないペナンにとっては痛すぎるニュースが、しかもこの試合では3連勝中のトレンガヌと対戦ということで、この日も苦しい試合が予想されました。
後半戦からペナンの指揮を取るザイナル・アビディン・ハサン監督の2試合目となったこの試合は、そんな予想に反してペナンがレバノン代表FWヒラル・エル=ヘルウェが今季5ゴール目となるシュートを決めて先制し、そのまま前半をリードして折り返します。
後半に入ると好調のトレンガヌも反撃し、自陣からのカウンターからニック・シャリフ・ハセフィが一気にドリブルで持ち込み、ハビブ・ハルーンからのクロスをファイサル・ハリムが決めて48分にトレンガヌが追いつきます。
しかしペナンも直後の50分に再びリードを奪います。ヒラル・エル=ヘルウェのシュートはトレンガヌGKスハイミ・フシンが止めたものの、詰めていたT・サラヴァナンがそのこぼれ球をゴール!その後はペナンDF陣の身体を張ったプレーやとGKハフィズル・ハキムの好セーブなどもあり、1点差を守り切ったペナンが今季初勝利を挙げるとともに、ザイナル監督にとっても就任後2試合で初勝利となりました。
なおペナンはこの試合後、手術を受けたカサグランデに代わるストライカーとして香港リーグでプレー経験があるルーカス・シルヴァ(ブラジル)をトランスファーウィンドウ最終日に獲得しています。
敗れたトレンガヌですが、目立ったのはスランゴールから期限付きで移籍してきたニック・シャリフ・ハセフィのプレーでした。後半からの出場だったこの試合では得点に絡んだだけでなく、右サイドから何度も攻撃の起点となるなど、次戦からは先発も期待できそうな好プレーを連発していました。
2022年6月24日(金)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 5-0 スランゴール
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ2(3分、54分)、フェルナンド・フォレスティエリ(24分)、レアンドロ(35分)、モハマドゥ・スマレ(90+2分)
⚽️スランゴール:ノル・ハキム(82分)
🟨JDT(3):ナチョ・インサ、アリフ・アイマン、アフィク・ファザイル
🟨スランゴール(3):ファズリ・マズラン、ムカイリ・アジマル、サフワン・バハルディン
MOM:ラヴェル・コービン=オン(JDT)
AFC選手権アジアカップ2022年最終予選では、マレーシア人選手のほぼ全員が代表に参加していたJDTですが、長期間にわたりチームから離れていたことを全く感じさせないプレーを各選手が見せて、スランゴールを文字通り完膚なきまでに叩きのめしています。またこの日の勝利で、ベンヤミン・モラ監督はJDT監督として通算100勝(145試合)を飾っています。
およそ2ヶ月ぶりの試合となった前節のサラワク・ユナイテッド戦では7-0と圧勝したスランゴールは、2017年シーズン以来のJDT戦勝利が期待されていましたが、それどころから2020年の1-6で敗れて以来の大敗となりました。これでスランゴールのJDTとの戦績は2018年から0勝3分10敗となりました。
2022年6月25日(土)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ヌグリスンビラン 3-0 スリ・パハン
⚽️ヌグリスンビラン:グスタヴォ(35分)、ヤセル・ピント(48分)、マテウス・アウヴェス(53分)
🟨ヌグリスンビラン(0)
🟨スリ・パハン(2):マヌエル・イダルゴ、バキウディン・シャムスディン
MOM:ヤセル・ピント(ヌグリスンビラン)
トランスファーウインドウ期間に加入したグスラヴォ、ヤシル・ピントを含め外国籍選手3名のゴールでヌグリスンビランが快勝、4試合ぶりの勝利を挙げています。
昨季はJ3の鹿児島ユナイテッドに在籍したものの目立った活躍ができなかったグスタヴォがこに日の先制ゴールを決まると、2年ぶりにMリーグに復帰した元チリU20代表、そしてパレスチナ代表の経験もあるヤシル・ピントが追加点を決めています。この勝利でヌグリスンビランは今節は試合のなかったサバを抜いて、2位に再浮上しています。
今季2度目のトランスファーウィンドウで外国国籍選手3名を入れ替えたスリ・パハンですが、ヌグリスンビランとは対照的にすぐには結果が出ず、降格圏内となる11位に転落しています。
2022年6月25日(土)@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッド 2-3 サラワク・ユナイテッド
⚽️マラッカ:ソニー・ノルデ(18分)、シャズワン・アンディック(35分)
⚽️サラワク:ゴンサロ・ソト2(23分、61分)、フランシス・コネ(90+2分)
🟨マラッカ(1):アドリアーノ
🟨サラワク(1):ラジャ・イムラン・シャー
MOM:フランシス・コネ(サラワク・ユナイテッド)
B・サティアナタン監督が「健康上の理由」から辞任し、S・バラチャンドラン新監督が就任したサラワク・ユナイテッドが、前節の0-7の大敗から一転、ロスタイムの劇的ゴールで試合ぶりの勝利を挙げています。サラワクの2点目、そしてロスタイムでのサラワクのペナルティーエリアでマラッカのイフェダヨ・オルセグンが倒された場面はいずれもファールのように見えましたが、判定は覆らず、この試合の勝利でサラワク・ユナイテッドは順位を最下位から7位へと順位を上げています。
退団を表明していたソニー・ノルデが残留したマラッカ・ユナイテッドはそのソニー・ノルデのゴールで先制すると、一旦は追いつかれたものの再び逆転しましたが、後半に2失点し、順位を一つ下げて10位に転落しています。
2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第11節終了時)
| チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 |
1 | JDT | 7 | 6 | 1 | 0 | 20 | 4 | 16 | 19 |
2 | NSE | 10 | 5 | 4 | 1 | 14 | 7 | 7 | 19 |
3 | SAB | 8 | 6 | 0 | 2 | 15 | 7 | 8 | 18 |
4 | NSE | 9 | 4 | 4 | 1 | 11 | 7 | 4 | 16 |
5 | KDA | 9 | 4 | 2 | 3 | 13 | 17 | -4 | 14 |
6 | KLC | 10 | 4 | 1 | 5 | 16 | 18 | -2 | 13 |
7 | SEL | 7 | 3 | 2 | 2 | 20 | 14 | 6 | 11 |
8 | SWU | 10 | 3 | 1 | 7 | 11 | 26 | -15 | 10 |
8 | TRE | 6 | 3 | 0 | 3 | 8 | 7 | 1 | 9 |
9 | PJC | 8 | 2 | 3 | 3 | 12 | 14 | -2 | 9 |
10 | MEL | 8 | 2 | 2 | 4 | 8 | 11 | -3 | 8 |
11 | SRP | 10 | 2 | 2 | 6 | 12 | 18 | -6 | 8 |
12 | PEN | 10 | 1 | 4 | 5 | 12 | 18 | -6 | 7 |
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド
2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第11節終了時)
| ゴール数 | 選手名 | 所属 |
1 | 11 | ベルグソン・ダ・シルヴァ | JDT |
2 | 8 | カイオン | SEL |
3 | 7 | ロナルド・ンガ | KDA |
4 | 5 | エラルド・グロン | NSE |
| 5 | ダレン・ロック | PJC |
| 5 | マヌエル・イダルゴ | SRP |
| 5 | ヒラル・エル=ヘルウェ | PEN |
| 5 | フェルナンド・フォレスティエリ | |
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド