Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第9節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグは5月17日から18日にかけて第9節の4試合が行われています。前節同様、現在ベトナムで開催中の東南アジア競技大会通称シーゲームズ出場中のマレーシアU23代表に多くの選手が招集されているスランゴールとトレンガヌの今節の試合は、8月に延期されています。

また5月30日から6月14日までのFIFA国際マッチデー期間に、A代表が出場するAFC選手権アジアカップ2023年大会の最終予選E組がクアラルンプールで、またU23代表が出場するAFC U23アジアカップがウズベキスタンでそれぞれ開催され、各代表は大会に向けた代表候補合宿を行うため、スーパーリーグは1ヶ月ほど中断期間に入ります。リーグ再開となる第10節は6月18日と6月19日に開催されますが、今季2度目のトランスファーウィンドウ期間が5月28日から6月24日まで設定されており、この期間に大型補強を行い、第10節には顔ぶれが大きく変わっているチームがあるかも知れません。。
(各試合のハイライト映像は、MFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年5月17日(火)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-4 サバ
⚽️ペナン:T・サラヴァナン(51分)、ヒラル・エル=ヘルウェ(76分)
⚽️サバ:バドロル・バクティアル2(23分、60分)、ジャクソン・デ・ソウザ(57分)、スチュアート・ウィルキン(66分)
🟨ペナン(2):T・サラヴァナン、ラティフ・スライミ
🟨サバ(2):サディル・ラムダニ、アムリ・ヤハヤ、アズハド・ハラズ
MOM:バドロル・バクティアル(サバ)

 サバが今季未勝利のペナンを下して2位に浮上、首位のJDTとは勝点差1に肉薄しています。
 マンズール・アズウィラ監督代行となってから2試合目のペナンは、ホームのサポーターの後押しもあってか、積極果敢にサバゴールを狙いますが、GKカイルル・ファーミの好セーブもあり、得点することができません。
 先制したのはサバでした。23分にサディル・ラムダニの右からのクロスにバドロル・バクティアルが珍しく頭で合わせてゴールを決め、サバが1-0とリードし、そのまま前半が終了します。
 しかしこの日のペナンはリードを許しても、攻め続けます。それが功を奏し、前半もサバゴールに迫っていたT・サラヴァナンが51分にエンドリックからのクロスに合わせて同点ゴール! 
 1-1となったことでサバはギアが上がり、57分のジャクソン・デ・ソウザのゴールを皮切りに10分間で3ゴールを決め、試合を決定づけました。
 サバの加賀山泰毅選手は先発してフル出場しています。

2022年5月17日(火)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 1-2 KLシティ
⚽️サラワク:S・チャントゥル(15分)
⚽️KLシティ:パウロ・ジョズエ(36分)、J・パルティバン(89分)
🟨サラワク(2):ボリス・コック、スチュアート・ウォーク
🟨KL(1):カマル・アジジ
MOM:パウロ・ジョズエ(KLシティ)

 S・チャントゥルがペナルティエリアの外から放った豪快なゴールで先制したサラワク・ユナイテッドでしたが、その後の好機を生かせず追加点が奪えないうちに、KLがパウロ・ジョズエのゴールで追いつき、前半は1-1で終了しました。
 後半に入ってもサラワク優勢で進んだ試合でしたが、FW陣がことごくゴールを外す間にKLがJ・パルティバンのゴールで逆転し、そのまま逃げ切っています。
 この試合までの3試合で6失点のKLは課題の守備は修正されていなかったものの、サラワクFW陣のシュートの精度の低さに助けられた試合でした。

2022年5月17日(火)@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロー・スター)
クダ 0-0 ヌグリスンビラン
🟨クダ(0)
🟨ヌグリスンビラン(2):エラルド・グロン、ザムリ・ピン・ラムリ
MOM:カイル・アズリン・カザリ(クダ)

 ここ3試合で勝ちがないクダと、前節はロスタイムの失点でJDTに敗れたヌグリスンビランの一戦は、司令塔デシ・マルセルをケガで欠くクダが、好調のヌグリスンビランを0封して引き分けに持ち込んでいます。
 なお、今季開幕前にマラッカ・ユナイテッドから移籍したDFチャン・ソグォンがこの試合を最後に引退を発表しています。2017年にはJ2のファジアーノ岡山でも2試合に出場しているチャン選手は今季開幕からクダのキャプテンを務めていました。
 アキレス腱を痛めて今季の出場が絶望となっているFWデニス・ブシェニングに加えてチャン選手が引退と、外国籍選手2名を失うクダがリーグ中断後も上位に残るためには、トランスファーウィンドウで新戦力獲得は必至となりそうです。

2022年5月18日(水)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 2-2 スリ・パハン
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ2(17分、88分PK)
⚽️スリ・パハン:サイフル・ジャマルディン(38分)、マヌエル・イダルゴ(42分PK)
🟨JDT(1):シャールル・サアド
🟨スリ・パハン(3):サイフル・ジャマルディン、バキウディン・シャムスディン、ママドゥ・サマサ
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)

 開幕5連勝中でリーグ首位を走るJDTがホームでリーグ8位のスリ・パハンと引き分けています。
 開始からスリ・パハンゴールに迫るJDTが、17分にベルグソン・ダ・シルヴァがスリ・パハンの2人のディフェンダーをあっさりと振り切って先制します。しかもスリ・パハンは28分に中盤のキーマン、デヴィッド・ローリーが負傷退場と、この時点では、この試合もJDTのペースで進むかと思われましたが、38分にペナルティエリア外で粘ったマフムード・ザアタラからのパスを受けたサイフル・ジャマルディンがノートラップでシュート。これがゴールポストに当たるもゴール内にはね返ってスリ・パハンが同点に追いつきます。
 さらに全半終了間際の42分には、JDTのシャールル・サアドがマフムード・ザアタラを倒してPKを与えてしまいます。ただし映像を見る限りではファウルをしたのはペナルティエリアの外に見えた「疑惑の判定」でしたが、VARのないMリーグではどうしようもありません。このPKをマヌエル・イダルゴが決めて、スリ・パハンが逆転し、このまま前半が終了しました。ちなみにJDTが相手にリードを許すのはこの試合が初めてです。
 後半に入るとJDTのベンヤミン・モラ監督はサフィク・ラヒム、ラマダン・サイフラーら先日発表された代表候補に招集されている選手を投入しますが、スリ・パハンは全員が文字通り、身体を張って防戦します。このままJDTに今季初黒星が着くかと思われた88分、今度はベルグソン・ダ・ダシルヴァがスリ・パハンのペナルティエリア内で倒されてPKを得ます。こちらも自身で倒れ込んだようにも見えた「疑惑の判定」で、スリ・パハンの選手が猛烈に抗議をしたものの、判定が覆ることはなく、自身でPKを蹴ったベルグソン・ダ・シルヴァが今季8得点目となるゴールを決め、土壇場でJDTが引き分けに持ち込んでいます。

今節予定されていたスランゴール対PJシティ、トレンガヌ対マラッカ・ユナイテッドは、それぞれ8月4日と8月28日に順延されています。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第8節終了時)

チーム勝点
1JDT65101531216
2SAB7502136715
3NSE8431117414
4KDA94141317-414
5KLC94141616013
6SEL522112938
7PJC72231113-28
8SRP8224911-28
9MEL621368-27
10SWU9216817-97
11TRE42025506
12PEN8035916-73
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属
18ベルグソン・ダ・シルヴァJDT
27ロナルド・ンガKDA
36カイオンSEL
45エラルド・グロンNSE
5ダレン・ロックPJC
64フェルナンド・フォレスティエリJDT
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、SRP-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MEL-マラッカ・ユナイテッド