Mリーグ1部スーパーリーグ
2022年シーズン第4節結果とハイライト映像

Mリーグ1部スーパーリーグ今季2022年シーズン第4節が4月9日と10日に開催されました。前節第3節からは短いチームは3日しか休養がない日程です。

前節では複数の試合で審判の判定に疑問の声も上がりましたが、マレーシアサッカー協会FAMは一部試合で審判の誤った判定があったことを認める声明を出していますが、この審判の質については改善される様子もなく、まだまだ各チームを悩ませそうです。(試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2022年4月9日(土)@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 1-1 ヌグリスンビラン
⚽️ペナン:ヒラル・エル=ヘルウェ(39分PK)
⚽️ヌグリスンビラン:ザクアン・アドハ(33分PK)
🟨ペナン(1):アディブ・ラアオプ
🟨ヌグリスンビラン(2):A・セルヴァン、イズディン・ロスラン
MOM:シャイハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
 開幕からの3試合を2分1敗とまだ勝星のないペナンは、32分にラティフ・スハイミがヌグリスンビランのナスルラー・ハニフをペナルティーエリアで倒してPKを与えてしまいます。これを主将のザクアン・アドハが決めて、ヌグリスンビランが先制します。するとその6分後に今度はヌグリスンビランのオミド・ナズリがペナンのエンドリックを同じようにペナルティーエリアで倒してしまいます。このPKをヒラル・エル=ヘルウェが決めてペナンはすぐさま同点に追いつきます。
 そのペナンが有利に試合を進めるものの、この試合でMOMに選ばれたヌグリスンビランのGKシャイハン・ハズミが素晴らしいセーブを連発してペナンの猛攻を食い止め、今季1部昇格のヌグリスンビランが開幕からの無敗記録を3に伸ばしています。

2022年4月9日(土)@ダルル・マクムルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハン 1-1 PJシティ
⚽️スリ・パハン:マヌエル・イダルゴ(38分)
⚽️PJシティ:R・バラトクマル(86分)
🟨スリ・パハン(3):マヌエル・イダルゴ、マリク・アリフ、ママドゥ・サマサ 
🟨PJシティ(3):D・クガン、S・クマーラン、カイリル・ムハイミーン
MOM:R・バラトクマル(PJシティ)
 今季初勝利を目指したスリ・パハンは司令塔マヌエル・ヒダルゴを中心に試合を優勢に進め、38分にはそのイダルゴがセンターライン付近でボールを奪うと、そのままドリブルで上がりペナルティエリアの外から放ったシュート。これが決まり、今季チーム初得点をあげたスリ・パハンが先制しました。その後、試合はこう着状態が続き、このまま終了かと思われた86分に、コーナーキックからのクリアボールをそのままR・バラトクマルがボレーシュートでゴールを決め、土壇場でPJシティが引き分けに持ち込んでいます。ただしこのゴールは一旦は線審ががオフサイドと判定しながら、主審がオーバールールで得点を認めたもので、映像を見るとオフサイドに見えなくもないプレーでした。
スリ・パハンにとっては前節のクダ戦に続き、2試合続けて審判の「疑惑の判定」の影響を受けてしまいました。

2022年4月9日(土)@KLフットボールスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
KLシティ 2-0 マラッカ・ユナイテッド
⚽️KLシティ:パウロ・ジョズエ2(3分、30分)
🟨マラッカ(2):ジャスティン・バース、アクマル・ザーヒル
MOM:パウロ・ジョズエ(KLシティ)
 今季未勝利チーム同士の対戦となったこの試合は、不調で苦しんでいたエースのロメル・モラレスが今季初先発し、ほぼベストメンバーとなったKLシティが、開始3分で主将のパウロ・ジョズエがマラッカ守備陣のミスに乗じて先制ゴールを決めてリードしました。さらに30分には再びジョズエ選手がゴールを決めたKLシティがこのリードを守り切って今季初勝利を挙げています。
 この試合前には未払い給料が支払われたことが明らかになったマラッカでしたが、攻撃の核となるイフェダヨ・オルセグン、アドリアーノ、エマヌエル・オティの3名の外国籍選手がベンチ外となるなど、この試合には苦しい布陣で臨み、少ないながらチャンスを作ったもののそれを活かせず、今季4試合で3度目となる無得点での敗戦となりました。

2022年4月10日(日)@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッド 0-1 サバ
⚽️サバ:バドロル・バクティアル(81分PK)
🟨サラワク(3):カイルル・アヌアル、ザルミエン・アシュラフ、ゴンザロ・ソト
🟨サバ(3):パク・タエス、カイルル・ファーミ、アムリ・ヤハヤ
MOM:加賀山泰毅(サバ)
 東マレーシア(ボルネオ島)に本拠地を持つ両チームが対戦したボルネオダービーは、終盤のPKで得点したサバが、サラワク・ユナイテッドを破り3連勝を飾っています。この結果、サバは今季初の2位に浮上し、敗れたサラワク・ユナイテッドは開幕からの成績がこれで1分3敗となり11位に後退しています。
 この試合の最優秀選手Man of the Match(MOM)に選ばれた加賀山泰毅選手はこの試合でも先発し、48分頃にはサラワク・ユナイテッドのフランシス・コネと接触して頭を負傷しましたが、その後は包帯を巻いて最後までプレーしています。

2022年4月10日(日)@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-1 トレンガヌ
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ2(7分、33分)
⚽️トレンガヌ:クパー・シャーマン(31分)
🟨JDT(2):レアンドロ・ヴェラスケス、ラヴェル・コービン=オン
🟨トレンガヌ(1):クパー・シャーマン
MOM:ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)
 今季3試合で5ゴールと絶好調のベルグソン・ダ・シルヴァがこの日も2ゴールを挙げてJDTが勝利しています。2つのゴールはいずれもトレンガヌDF陣のマークを外したフリーヘッダーで、1本目は左からラヴェル・コービン=オン、2本目に右からアリフ・アイマンのクロスとJDTの典型的な得点パターンが決まった形です。
 一方のトレンガヌは前節のスランゴール戦とは見違えるほど動きが良く、JDTを止められるのはやはりトレンガヌしかいないのか、という印象でした。マヌエル・オット、クパー・シャーマンら攻撃陣はJDTに見劣りしないだけに、今後はDF陣の奮起が望まれます。
 またこの試合ではトレンガヌのシャフィク・イスマイルのクロスに飛び出した代表GKでもあるJDTのファリザル・マーリアスがチームメートのシェーン・ローリーとゴール前で交錯し、脳震盪を起こして退場という場面もありました。その後の報道では検査入院となったようですが、大事に至らないことを祈ります。

2022年4月10日(日)@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール 4-1 クダ
⚽️スランゴール:ムカイリ・アジマル(26分)、カイオン2(34分、87分)、ノー・ハキム(85分)
⚽️クダ:ファイヤド・ズルキフリ(90+2分)
🟨スランゴール(1):ザーリル・アズリ
🟨クダ(2):アズミール・アリス、デシ・マルセル
MOM:カイオン(スランゴール)
 開幕から2分のスランゴールと開幕から3連勝中のクダの対戦は、スランゴール自慢の攻撃陣が機能し、スランゴールが今季初勝利を挙げています。
 前節のレッドカードでこの試合は出場停止となっているヤザン・アル=アラブ、そしてここまで無得点のユーリ・エンリケをベンチ外とし、セカンドチームのスランゴール2からミャンマー代表のハイン・テット・アウンとヨルダン代表のバハー・アブドッラフマーンを昇格させ、今季初めて先発させたミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督の起用が当たりました。
 一方のクダはデニス・ブシェニングの欠場が響き攻撃陣は沈黙する一方で、守備陣もスランゴール攻撃陣を抑えられず、むしろ4失点で済んだことが幸いだった印象でした。

2022年シーズン スーパーリーグ順位表(第4節終了時)

チーム勝点
1JDT44001211112
2SAB43015239
3KDA43016609
4PJC42116427
5SEL31209635
6NSE31204315
7KLC411279-14
8PEN403134-13
9PHG201112-13
10MLC401315-41
11SWU201319-81
12TRE200215-40
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド

2022年シーズン スーパーリーグ 得点ランキング(第4節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
17ベルグソン・ダ・シルヴァJDT4
25カイオンSEL3
33フェルナンド・フォレスティエリJDT4
3ダレン・ロックPJC4
52パウロ・ジョズエKLC4
2ザフリ・ヤハヤKLC4
2S・クマーランPJC4
2ファイヤド・ズルキフリKDA4
KDA-クダ・ダルル・アマン、NSE-ヌグリスンビラン、PJC-PJシティ、SEL-スランゴール、KLC-KLシティ、TRE-トレンガヌ、PHG-スリ・パハン、PEN-ペナン、SWU-サラワク・ユナイテッド、SAB-サバ、MLU-マラッカ・ユナイテッド