FIFAはMリーグの試合数が不十分と指摘
1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグとも12チームで構成されるマレーシアの国内リーグMリーグは、ホームアンドアウェイ形式で行われ、各クラブは年間22試合を行いますが、代表チームのレベルアップをするためには現在の試合数では不十分だとFIFAが指摘していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
マレーシアサッカーの現状について調査を行ったFIFAは、スズキカップ2020ではグループステージで敗退し、東南アジアのトップに遅れをとっているマレーシア代表を強化するためには、現在の年間22試合では不十分だとして国内リーグの試合数を増やすためにシーズンを延長し、各カードを現在の2回戦制から3回戦制とすることも提案しているということです。
FIFAによる提案についてマレーシアサッカー協会FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、他国と比べると独特なマレーシアの国内サッカー日程に適合させることができるかどうかを検討する必要があると話し、また代表チームのための十分な日程が確保できるかどうかも合わせて検討する必要があると、ブルナマの取材に回答しています。
オンラインで行われたFIFAとの会談でこの提案を受けたサイフディン事務局長は、FAMの技術委員会と育成委員会の会合でこの提案を議題とすると述べる一方で、この提案がマレーシア国内で実現可能かどうかも検討巣つ必要があると述べています。
FIFAによる調査では、マレーシアの国内リーグ年間22試合に対し、英国1部プレミアリーグやスペインのラリガ、イタリアのセリエAは38試合、ドイツのブンデスリーガは36試合が組まれているということです。また東南アジアではインドネシア1部が34試合、タイ1部とベトナム1部はそれぞれ30試合と26試合ということです。
ここ数年は新型コロナの影響で変則になっているものの、マレーシアの国内リーグは2月開幕、7月閉幕で、その後に1部の年間上位11チームと2部の同上位5チームが出場するマレーシアカップが8月から10月まで続くというのが標準的な年間予定です。FIFAの提案に沿ってMリーグが3回戦制となれば1チームあたり年間33試合、カップ戦やACL、AFCカップなどを含めると年間50試合近くプレーするチームも出てきて、先日のスズキカップ2020で他国の選手に比べてマレーシア代表に欠けていたとされるタフさは身に付きそうですが、試合数が増える分だけ運営コストもかさむ上、試合数が増えることで質の低下も考えられることから、FAMとMFLがどのような判断を下すの鏡ものです。
FAMの新テクニカルディレクターにスコット・オドネル氏が就任
マレーシアサッカー協会FAMは、昨年2021年9月にオン・キムスイ氏が辞任して以来、空席となっていたのFAMのテクニカルディレクターにオーストラリア出身のスコット・オドネル氏が就任したことを公式サイトで発表しています。インドサッカー協会などでもテクニカルディレクターを務めた54歳のオドネル氏とFAMの契約期間は3年ということです。
FAMのテクニカルディレクターは昨年2021年1月からオン・キムスイ氏が務めていましたが、Mリーグ1部のサバFCから監督オファーを受け、同年9月に退職していました。
FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、FIFAのコーチング指導者資格を持つオドネル氏の経歴に加え、東南アジアのサッカーに精通していることがテクニカルディレクターとしてオファーを出す際の決め手になったと話しています。
オドネル氏は、1994年から1995年にかけてMリーグのクアラルンプールFA(当時、現在のKLシティFC)でのプレー経験がある他、その後は2000年までシンガポールリーグのタンピネスローヴァーズやマリーンキャッスルユナイテッド(現ホウガンユナイテッド)でもプレーし、2003年から2005年まではゲイランユナイテッド(現ゲイランインターナショナルFC)の監督を、さらには2005年から2007年までと2009年から2010年まではカンボジア代表の監督も務め、2015年から2017年まではインドサッカー協会のテクニカルディレクターを務めていました。
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就任記者会見の席では、タン・チェンホー氏が辞任して空席となっている代表監督に外国籍監督が良いと思うと発言していますが、アジアカップ2023予選まであと6ヶ月を切っている中で、そんなに軽く発言しちゃっていいのか、と。代表チームが機能しなければテクニカルディレクターのあなたも詰腹を切らされることはわかってんのかな、この人。
コーチ資格の名義貸しに関する不服申し立ての事実なし-MFL
昨日のこのブログではプロコーチライセンスを保持するコーチが、その名義を貸して報酬を得ているという噂がある、というニュースを取り上げましたが、Mリーグを運営するMFLは、これについて誰からも不服申し立てはされていないと述べています。
マレーシア語紙ブリタハリアンの取材に対して、Mリーグを運営するMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、チーム内でこの事実が隠蔽されていれば、MFLがそこに調査の手を入れるのは難しいと述べる一方で、この不正行為についての不服申し立ては受け取ってないと話しています。
「MFLはリーグ規定に則って、各Mリーグクラブのコーチが必要な資格を保持していることを確認しており、これはクラブライセンス発給の手順にも含まれている。万が一、不正行為が行われていることを知る者がいれば、MFLに報告して欲しい。マレーシアプロサッカーコーチ協会PJBMによって提起されたこの問題については、MFLにはこれまで(コーチ資格の名義貸しに関する)報告は何もない。各クラブが監督、コーチを登録した後は、誰が現場で実質的なコーチなのかまでMFLが調べることは困難である。」とスチュアートCEOは述べています。