FAM-MSNプロジェクトはハサン・サザリ新監督を発表
今季Mリーグ2部プレミアリーグに参戦し、11チーム中11位の再開となったFAM-MSNプロジェクトは、来季もプレミアリーグ参戦が決まっていますが、今季を指揮を取ったユスリ・チェ・ラー監督は任期1年を残して既に退任していますが、その後任にハサン・サザリ氏が就任したことがマレーシアサッカー協会FAMの公式サイトで発表されています。
FAM-MSNプロジェクトは、マレーシアサッカー協会FAMと青年スポーツ省傘下の国家スポーツ評議会MSNが共同で運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDPとその中核をなすエリートアカデミーのモクタル・ダハリアカデミーAMDに所属するする18歳から19歳の選手で構成されているチームで、今季初参戦となったプレミアリーグでは20試合で1勝3分16敗、得点12失点56という成績で10位とは勝点差11をつけられて最下位でした。
就任が発表されたハサン・サザリ新監督は、2010年代前半にハリマウ・ムダC(ヤングタイガーズC)と呼ばれていたU19代表監督の経験に加え、A代表やU23代表のアシスタントコーチやFAM内でコーチングコースの指導教官なども歴任しています。11名の候補者の中から選ばれたハサン新監督は今季から残留するコーチ陣とともに2022年1月1日より指導を開始するということです。
アセアンの選手はMリーグに興味なし?
東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020でマレーシア代表はグループステージで敗退しましたが、マレーシアの英字紙ニューストレイトタイムズはこの結果によって、マレーシアの国内リーグMリーグでプレーするアセアン出身選手が激減する可能性を指摘しています。
サッカー選手の代理人に話を聞いているこの記事では、今回のスズキカップ2020での代表チームの早期敗退により、Mリーグの「質」に疑問が持たれ、その結果としてMリーグクラブがアセアン出身の選手を獲得することが難しくなるという声が紹介されています。さらにその結果としてアセアンのトップレベルの選手はタイリーグに活躍の場を求めるようになると指摘しています。
Mリーグクラブに所属しているアセアン出身選手にはKLシティFCのケヴィン・メンドーザ(フィリピン)、スランゴールFCのサフアン・バハルディン(シンガポール)、サバFCのサディル・ラムダニ(インドネシア)らがいますが、今後はMリーグが各クラブに認めているアセアン出身選手枠を使って有力選手を獲得することは難しくなるだろうと話す代理人もいます。またMリーグでプレーするくらいならむしろタイの2部リーグでのプレーを選ぶ選手や、レベルの高さからベトナムリーグを検討する選手も増えていると話すこの代理人は、今後はMリーグはスズキカップで露呈したマレーシア代表のレベルの低さから、Mリーグがアセアン出身の選手にとって「最後の選択肢」となるだろうと述べています。
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東南アジアのEPL(英国プレミアリーグ)となるべく進化し続けるタイリーグに比べれば、現在のMリーグが見劣りするのは紛れもない事実です。古くはキャティサック・セーナームアン(タイ)、バンバン・パムンカス(インドネシア)などアセアン各国の主力が集まっていたMリーグも今は昔。噂レベルですが、スズキカップ2020にも出場してたイエスペル・ニホルム(フィリピン)をMリーグクラブも獲得に動いていたようですが、結局タイリーグ入りしたようですし、タイリーグでプレーする選手たちもそこから日本や韓国、さらには欧州を目指す選手もいる中、Mリーグで満足する選手で溢れるマレーシア国内リーグはキャリアップの役には立たなそうです。