アジアカップ予選のマレーシア開催案を青年スポーツ省が承認
AFCアジアカップ2023年大会最終予選は来年6月に実施される予定ですが、最終予選に残った24チームを6つのグループに分けて開催されることが決まっています。AFCは最終予選開催国の立候補を募るとしており、多くのサポーターの声援を得て予選突破を目指すマレーシアサッカー協会FAMは集中開催地の一つとして立候補するため、政府の承認を待っていましたが、マレーシアの通信社ブルナマは国内スポーツを統括する青年スポーツ省がFAMの予選開催案を承認したと報じています。
FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長が明らかにしたところによると、最終予選開催の立候補手続きは最終予選の組み合わせ抽選が行われれる来年2022年2月以降に始まり、抽選後に決定する予選組内でマレーシアが集中開催地として立候補する唯一の国となるのか、あるいは同じ予選組内で他の国も同様に立候補してくるのかどうか、という点が焦点になるということです。現在は試合会場や練習場、さらには宿泊施設などについて、新型コロナ感染予防のための標準作業手順SOPに従いながら、確保のための準備を進めているということです。
またサイフディン事務局長はアジアカップ予選の費用は全てFAMが負担し、政府の公的支援を受けることはないことを改めて強調していますが、これは当初、FAMが予選開催希望を表明した際に青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣が「新型コロナ後の経済復興が政府の最優先課題でありアジアカップ予選開催の費用を支援する余裕が政府にない」と述べたことを意識してのことです。サイフディンFAM事務局長はさらにアジアカップ予選開催により国外からの旅行者がマレーシア国内で宿泊や移動などにお金を落とせば、それはマレーシア経済を支援することにもなるとも述べて、アジアカップ予選の自国開催の利点も強調しています。
マレーシアは東南アジアの他国と共同開催となった2007年大会以来のアジアカップ出場を目指していますが、この自国開催枠での出場を除くと、予選を突破して自力で本選に出場したのは1980年のクウェート大会まで遡らなければなりません。
プロ選手会がサラワク・ユナイテッドFCの選手からの給料未払いの訴えを受理
マレーシアプロサッカー選手会PFAMは公式ツイッター上で、マレーシアカップのグループステージを突破して準々決勝に進出したサラワク・ユナイテッドFCの選手から給料未払いに関する訴えを正式に受理し、選手に代わってサラワク・ユナイテッドFCに接触していることを明らかにしています。
サラワク・ユナイテッドFCで給料未払いが怒っていることはこのブログでも何度か取り上げましたが、マレーシアサッカー協会FAM、そしてマレーシアプロサッカー選手会PFAMともにメディアに不満を話すのではなく、FAMあるいはPFAMに対して正式に訴え出るように選手や監督、コーチに求めており、今回それが実現したようです。
この投稿の中でPFAMは、正式な形で問題を訴え出た選手の勇気を褒め称えるとともに、PFAMに加盟している他の選手に対してはサラワク・ユナイテッドFCの選手への支援を求めて、PFAMがこの問題の早期解決を目指していくことを表明しています。
U23アジアカップ予選から帰国のU22代表は検疫隔離期間が1週間延長に
モンゴルで開催されたAFC U23アジアカップ(旧U23選手権)の予選J組で1位となり、来年2022年にウズベキスタンで開催される本戦への出場権を獲得したU22代表は11月2日に試合開催地のモンゴルから帰国し、マレーシア政府が全ての渡航者に義務付けている7日間の検疫隔離が11月9日に終える予定でしたが、11月5日行った検査の結果、モンゴルに遠征したチーム関係者の一人が陽性反応を示したことから、検疫隔離期間が1週間延長されたとブルナマが報じています。
このことを明らかにしたFAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、陽性となった関係者は滞在中の宿泊施設から医療施設えへと移送されたということですが、他の参加者には陽性反応は見つかっていないということで、サイフディン事務局長は心配するような状況にないことを強調しています。
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この検疫隔離期間延長により、U22代表でプレーするMFムカイリ・アジマル(スランゴールFC)やFWハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)らのチーム合流が遅れることになり、11月14日のマレーシアカップ準々決勝から彼らの復帰を期待していたチームにとっては痛手になりそうです。
スズキカップ直前の代表の練習試合実現は困難に
東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会は12月5日開幕しますが、マレーシア代表はこの大会直前に東ティモールとの練習試合を企画していることが報じられましたが、マレーシアの通信社は大会前の過密日程により実現は難しいと報じています。
国内サッカーの年内最大のイベントであるマレーシアカップの決勝が11月30日に開催され、この決勝戦後に代表メンバーが全員揃いますが、マレーシア代表のシンガポール入りが12月3日に予定されており、スズキカップ初戦のカンボジア戦が12月6日となっていることから、東ティモールとの練習試合の実現は難しいだろうと、代表チームのマネージャーを務めるFAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代行はブルナマの取材に対して答えています。
ブルネイの出場事態によって東ティモールは12月1日に予定されていたプレーオフを経ずに本戦出場となったことに加え、代表は12月1日にシンガポール入りを予定していたことから練習試合実現の可能性が取り沙汰されていましたが、主催者である東南アジアサッカー連盟の12月3日のシンガポール入りを求めたことから、前回大会準優勝のマレーシア代表は全選手合流後、ぶっつけ本番でスズキカップに臨むことになります。
11月26日のマレーシアカップ準決勝終了後には、決勝に出場しない選手のみを招集して代表合宿が開催される予定ですが、順当に行けば代表の主力選手の大半が所属するJDTは決勝進出が予想されることから、第1次合宿には全体の半数程度のメンバーのみが参加することになりそうです。
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デンマーク1部のFCミッティランでプレーするDFディオン・クールズがデンマークカップ準々決勝となる11月13日のブレンビーIF戦後にデンマーク国内リーグが冬季オフ期間に入ることからスズキカップに出場する代表に合流することも発表されています。このクールズ選手を含め予想されるメンバーを見る限りでは前回の2018年大会よりも強い代表になっていますが、果たして今回の大会では東南アジアでは一強時代を築きつつあるグループリーグ同組のベトナム戦で、決勝で敗れた前回大会のリベンジができるのかどうかに注目が集まります。