6月25日のニュース:Mリーグ2部は7月3日のリーグ再開が延期に、サラワクUにFIFAから給料未払いへ処分が届く、ペラ州FAにも給料未払い問題浮上も関係者はこれを否定

Mリーグ2部は7月3日のリーグ再開が延期に
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、来月7月3日より再開予定だったMリーグ2部プレミアリーグの再開延期を公式サイトで発表しています。
 また今回のリーグ中断前に新型コロナウィルスの感染者が出たことから延期となり6月29日に予定されていたペラFC II対ケランタンFC、また豪雨により延期となり6月30日に予定されていたスランゴールFC2対サラワク・ユナイテッド戦のいずれも再度の延期が発表されています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、連日5000人前後と新型コロナの新規感染者数が高止まりしているマレーシア国内の状況について、国内スポーツを統括するマレーシア政府青年スポーツ省から出された勧告に基づいて決定したことを明らかにしています。
 この他、現在Mリーグ各クラブに義務付けられている合宿形式の練習については今後も継続が可能と話す一方、アブドル・ガニCEOはプレミアリーグ再開の日程については国家安全保障委員会の今後の発表によるとして、具体的な再開日程について言及していません。
 なお7月24日より再開予定の1部スーパーリーグについては、現時点では日程変更はないということです。

サラワクUにFIFAから給料未払いへ処分が届く
 Mリーグ2部で現在首位のサラワク・ユナイテッドFCに対してFIFAより給料未払い問題に関する罰金を含む処分が下されたことを英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 サラワク・ユナイテッドを運営するサラワク州サッカー協会はスペイン出身のホアン・カルロ・マルガ元監督と昨季開幕前に契約しましたが、開幕前に行われたプレーシーズンマッチで3連敗を喫したことで、開幕前に解任されていました。FIFAの処分はその際の給料20万リンギ(およそ533万円)が未払いとなっていることに関するものだということです。
 サラワク州サッカー協会のポサ・マジャイス会長はFIFAによる処分の連絡を受け取ったことを認め、FIFAに対して支払いを半額とするよう求めると話しています。なおFIFAは給料支払いに加え、来年1月のMリーグのトランスファーウィンドウ期間の選手獲得禁止処分も合わせて行なっていますが、ポサ会長は年内に未払い給料を支払い、選手獲得禁止処分を避けたいという意向も示しています。
 またニューストレイトタイムズは現在のチーム内でも一部で給料未払い問題があり、チーム内で給料が支払われている選手とそうでない選手がいるいびつな状況があるとも報じています。地元サラワク州出身の選手には給料が支払われる一方で、そうでない選手には給料が未払いとなっているとされており、これについてポサ会長はサラワク州出身の選手は給料額が2000リンギから4000リンギ(およそ5万3300円から10万7000円)で一括の支払い可能だが、給料が高額選手な選手には一部未払いとなっていると話し、地元選手優遇といったことではないと話しています。
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 かつてこのブログでも取り上げたサラワク・ユナイテッドの給料未払い問題ですが、その際もポサ会長は給料未払いを公表したサンドロ・ダ・シルヴァに対して未払いではなく遅配だと主張した上でサンドロ選手の「顔も見たくない」と発言するなど、経営責任を果たしていないにも関わらず開き直った発言しています。なおポサ サラワク州サッカー協会会長はマレーシアサッカー協会の理事でもあります。
 

ペラ州FAにも給料未払い問題浮上も関係者はこれを否定
 マレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版は、ペラ州サッカー協会(ペラ州FA)が給料未払いで訴えられていると報じています。
 記事によれば2019年に入団テストを受けた韓国出身のチョン・ヒョソクは、このテストの結果、ペラ州サッカー協会と契約を結んだにも関わらず、その後のケガが判明したため契約が破棄となったということです。チョン選手は未払いとなっている給料50万リンギ(およそ1330万円)の支払いを求めてFIFAに提訴し、6月18日付でFIFAから未払い給料支払いを求める手紙がペラ州サッカー協会に届いていることが記事の中で述べられています。
 これに対してペラ州サッカー協会はケガが判明したことからチョン選手とは契約を結んでいないと主張しています。ペラ州サッカー協会の関係者によれば、入団テスト後に練習参加を求めたにも関わらずチョン選手が様々な理由で練習に参加せず、メディカルチェックの際に古傷が発覚したため、ペラ州サッカー協会は契約をしなかったと述べ、ペラ州サッカー協会を欺こうとした行為を非難し、さらに今回のFIFAの提訴はチョン選手が契約書を複製して自らサインし、それを証拠として使っているとウトゥサンマレーシアの取材に述べています。
 またこの関係者はペラ州サッカー協会も宣誓供述書で反論をスイスのスポーツ仲裁裁判所に提出しており、そこで審議が行われる予定でしたが、現在のコロナ禍により現時点では行われていないと述べています。