2月21日のニュース:Mリーグ1部と2部の今季日程が発表、クチンシティも首都圏での複数のホームゲーム開催を検討、マレーシアはW杯予選の6月集中開催地として立候補せず、政治家がペラ州FAを混乱させている、サバが新戦力発表

Mリーグ1部と2部の今季日程が発表
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは公式サイト上で、今季2021年シーズンのMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの試合日程を発表しています。
 3月5日に開催されるスルタン・ハジ・アフマド・シャーカップ(スンバンシーカップ)として昨季チャンピオンJDT対昨季2位のクダ・ダルル・アマンが激突する開幕戦を皮切りに、1部スーパーリーグは8月8日まで、また2部プレミアリーグは8月1日までおよそ5ヶ月間のリーグ戦を戦います。
 今季日程の発表に際してMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、マレーシア政府が設ける標準行動手順SOPを厳守することを改めて全クラブに求め、クラスターなどを発生させることなく、各クラブが責任を持ってリーグを終えられることを望んでいると話しています。
 またアブドル・ガニCEOは新型コロナウィルスの感染者数がすれば政府に対してスタジアムでの感染許可を申請することも検討していると話しています。
 なおMリーグ1部スーパーリーグの日程はこちらから、2部プレミアリーグの日程はこちらからどうぞ。(新しいタブが開きます。)
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 サラワク・ユナイテッドがホームゲームを従来のサラワク州クチンではなく首都圏で開催することを希望していることはこのブログも取り上げましたが、2部プレミアリーグの日程表ではホームゲームの会場がスランゴール州MPSスタジアムになっていることから、今季のサラワク・ユナイテッドはこのMPSスタジアムを本拠地とするようですなおサラワク・ユナイテッドが本拠地とするMPSスタジアムはスランゴールのセカンドチーム、スランゴール2も本拠地として使用します。
 またマレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会NSC(マレーシア語表記ではMSN)が共同で運営するFAM-MSNプロジェクトチームはスランゴール州シャーアラムのUITMスタジアムを本拠地とするようです。

クチンシティも首都圏での複数のホームゲーム開催を検討
 サラワク州クチンを本拠地とするMリーグ2部サラワク・ユナイテッドは今季のホームゲームを首都圏で開催する希望をMFLに出していましたが、昨日発表された今季のMリーグ日程を見ると、サラワク・ユナイテッドのホームゲームがスランゴール州スラヤンのMPSスタジアムを会場に組まれています。
 同じクチンを本拠地にする2部プレミアリーグのクチンシティは、サラワク州政府が州外からの渡航者に対する検疫隔離を継続する場合には、やはりホームゲームをサラワク州外に移して行う意向があると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 クチンシティのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、経営陣が2月20日朝にミーティングを行ったと話し、MFLの承認があれば自チームの最初のホームゲーム4試合はクアラルンプールで行いたいという希望を表明しています。そしてその後、サラワク州政府の標準作業手順SOPが渡航者に検疫隔離を求めるようであれば、残るホームゲームは全てマレー半島にあるスタジアムを本拠地として行う意向も明らかにしてます。

マレーシアはW杯予選の6月集中開催地として立候補せず
 マレーシアサッカー協会FAMは6月に延期されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選の残り試合の集中開催地として立候補しないことを表明しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版はFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長の話として、3月から6月に日程が変更されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組の残り試合を集中開催地としてマレーシアは立候補しないと述べています。
 AFCが集中開催地の条件として定めているいくつか項目について確約できないと話すスチュアート事務局長は、AFCのウインザー・ポール事務局長が挙げた検疫の実施状況など複数の点でAFCが求める条件をクリアできない可能性があることを理由に今回の見送りを決めたと話しています。 .

政治家がペラ州FAを混乱させている
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は「政治家がペラ州サッカー協会(ペラ州FA)を混乱させている」というタイトルの記事を掲載しています。この記事の中ではペラ州FAの複数の加盟団体が、ペラ州FA理事会の意向を一部の州議会議員が無視した上で、運営に干渉をしていると非難しています。
 この加盟団体の代表者によれば、このブログでも取り上げたペラFCの新しいロゴをめぐる騒動や、一昨日から始まったUITMとスランゴール州シャーアラム市が共催する大会への出場などについてはペラ州FAの理事会では全く話し合われないまま、「ペラ州政府内の『スポーツ理事会』」のメンバーである州議会議員が勝手に発表したものだと非難しています。(ちなみにUITMでの大会には結局、ペラは出場せず、スリ・パハンが出場しています。)
 さらにこの加盟団体の代表者はペラ州FAのムハマド・ヤザン・ムハマド会長代理に対しても、ペラ州FA理事会を押しのけて干渉を続ける州議会議員らに職権濫用を理由に懲戒処分を課すべきと述べています。
 ペラ州FAの混乱は前ペラ州首相でペラ州FA会長も兼務していたアフマド・ファイザル氏がペラの選手や監督、コーチを含めたスタッフに380万リンギ(およそ9930万円)の未払い給料があることを暴露して辞職したことに始まります。中央政府の政変により与野党が逆転した州議会で不信任決議を突きつけられたアフマド・ファイザル氏は州首相を辞任したものの、州FA会長には留まろうとしていましたが、アフマド・ファイザル氏と敵対する州政府は選手らの未払い給料の支払いの条件としてアフマド・ファイザル氏に州FA会長辞任を迫った経緯があります。また新チームのロゴについても州内サポーターから不透明な経緯で選出されたロゴに非難が集まるもそれを押し切って採用しようとしましたが、ペラ州スルタンがサポーターの声を聞いて新たなコンペを開いてロゴを決めるよう「助言」を行う異例の事態になっていました。

サバが新戦力発表
 今年1回目のトランスファーウィンドウが2月19日から3月5日まで延長されたことを受け、各クラブが獲得した新戦力を発表しています。
 Mリーグ1部のサバは公式Facebook上でガボン代表のMFレヴィ・クレモン・マディンダとマケドニア出身のDFリストロ・ミトレヴスキーの獲得を発表しています。28歳のマディンダ選手はキャップ数50の現役のガボン代表でスペイン1部のセルタ・デ・ビーゴなどでもプレー経験があり、昨季はトルコ2部リーグのギレスンスポルでプレーしていました。またミトレヴスキー選手は29歳で、ボスニア、イスラエル、キプロスなどでのプレーを経て、昨季はアルメニア1部リーグのアラシュケルトでプレーしていました。
 また東南アジア(アセアン)枠でインドネシア代表のFWサディル・ラムダニをインドネシア1部リーグのバヤンガラ・ソロから獲得しています。ラムダニ選手は2019年にはパハンFA(現スリ・パハン)でプレーしており、2年ぶりのMリーグ復帰です。
 サバは2019年からプレーする韓国出身のDFパク・タエスとも契約を更改しており、4人の外国籍選手が確定しています。