2月14日のニュース:サラワク・ユナイテッドはホームゲームを首都圏で開催希望、FAM会長選-無投票当選確実のハミディン会長続投か、ケランタンFCは3名の新外国籍選手と契約

サラワク・ユナイテッドはホームゲームを首都圏開催希望
 ホーム アウェイ フロム ホーム。Mリーグ2部のサラワク・ユナイテッドは東マレーシア(ボルネオ島)のサラワク州クチンに本拠地を持つクラブですが、今季のホームゲームを首都圏で開催することを希望していると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 サラワク州は新型コロナウィルスの「レッドゾーン」(過去2週間で累積感染患者40名以上の地域)が州内に複数あることから、現在、州外からの渡航者に対し14日間の検疫隔離を義務付けています。Mリーグの試合でサラワク州入りするクラブもこの検査隔離の例外ではなく、3月5日に迫る今季のMリーグ開幕前に状況が改善することも見込めないことから、サラワク州サッカー協会(サラワク州FA)のポサ・マジャイス会長は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLに今季のホームゲームを首都圏で開催する許可を求めたいと話しています。
 「Mリーグ開幕後も検疫隔離が義務付けられれば、アウェイチームはサラワク州へ来たがらない可能性がある一方で、サラワク州政府は州内にレッドゾーンがある限り、検疫隔離義務を撤廃することはない。このため今季のサラワク・ユナイテッドのホームゲームをクランバリー(クアラルンプールとスランゴール州を合わせた首都圏の通称)で開催できるよう、MFLの支援を求めたい。」とポサ会長は話しています。
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 サラワク州クチンには、やはりMリーグ2部で鈴木雄太選手が在籍するクチンシティも本拠地を持っていますが、状況はサラワク・ユナイテッドと同じです。義務付けられている2週間の検疫隔離期間を含めると州外から遠征してくるチームは2週間以上前からサラワク州入りする必要があることになります。またサラワク・ユナイテッドやクチンシティがマレー半島遠征後にサラワク州へ戻る際にも同様の検疫隔離が必要になることから、サラワク・ユナイテッドの要望はリーグ運営の際の問題点を一つ解消してくれることにもなりそうです。

FAM会長選-無投票当選確実のハミディン会長続投か
 対抗馬なしは手腕に対する評価か。マレーシアサッカー協会FAMの理事会選挙は3月13日に予定されていますが、その際、同時に行われる予定の会長選挙では、2018年からFAM会長を務めるハミディン・アミン現会長の対立候補が指名されなかったようだとニューストレイトタイムズ電子版が報じています。なお、今回の理事会選挙は2021年から2025年までの任期の理事を決める選挙です。
 FAM理事会選挙は、FAM傘下の各州サッカー協会(全13州のサッカー協会と連邦直轄地クアラルンプールサッカー協会)とマレー系、中華系、インド系の各マレーシア人サッカー協会、マレーシア王立警察と国軍のサッカー協会、そしてサッカーコーチ協会の全20団体が指名する候補者から理事10名、会長代理2名、副会長1名、そして会長1名を選出するものです。
 会長選候補者となるためには6協会以上から、副会長選候補者は5協会から、会長代理選候補者は4協会から、そして理事選候補者は2協会からの推薦が必要となっていますが、推薦受付は2月11日に終了しており、今回の会長選では2期目を目指すことを宣言しているハミディン会長は、6協会以上からの推薦を受けた唯一の候補者ということです。また同じく続投を目指すモハマド・ユソフ・マハディ会長代理も候補者となるために必要な推薦を得ているとされています。しかしその一方で、やはり現職のスバハン・カマル会長代理については必要な推薦数が得られているかどうかについては不明ということです。
 なお最終候補者はマレーシア王立警察とマレーシア汚職防止委員会による審査を経た上で3月6日に発表されます。

ケランタンFCは3名の新外国籍選手と契約
 Mリーグ2部のケランタンFCは公式Facebook上で新たな外国籍選手3名との獲得を発表しています。
 ギリシャ出身のDFクリストス・インジディスは189cmのセンターバックで、昨季はルーマニア2部リーグのCSコンコルディア・キアジナでプレーしています。また英国出身のFWジャック・ヒンドルは昨季は英国4部のバローAFCでプレーしたストライカーです。さらに東南アジア(アセアンASEAN)枠ではFWナタナエル・シリンゴリンゴをインドネシア2部リーグのスルット・ユナイテッドから獲得しています。
 現在21歳のナタナエル選手は一昨年2019年の東南アジア大会通称シーゲームズのフィリピン大会に出場したインドネシアU23代表合宿に飛び級で招集されたものの最終メンバーには残れませんでしたが、今年2021年末にベトナムで開催されるシーゲームズに出場するインドネシアU23代表候補に再び選ばれています。
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 Mリーグ2部の外国籍枠は4名で、ケランタンFCはさらにスペイン出身の選手(ポジション不明)を獲得するという噂があります。
(下は左からナタナエル選手、ヒンドル選手、インジディズ選手の加入を知らせるケランタンFC公式Facebookの投稿)