1月18日のニュース:FIBはクラブライセンス交付をけた3クラブを今後も監視、ケランタンFCオーナー対MリーグCEOの第2ラウンド勃発、マレーシアが出場予定のAFC U19選手権は結局中止に

 ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーがマレーシアサッカー協会FAM、マレーシアンフットボールリーグMFLと繰り広げている舌戦が第2ラウンドに入りました。野次馬根性丸出しで取り上げています。

FIBはクラブライセンス交付をけた3クラブを今後も監視
 マレーシアサッカー協会FAMが、条件付きで2021年のクラブライセンスが交付されていた7クラブの内、UKM FCを除いた6クラブにフルクラブライセンスを交付したことは、先日のこのブログでも取り上げましたが、ライセンス交付を担当するFAMのクラブライセンス交付第一審査機関(FIB)のシーク・モハマド・ナシル議長は、Mリーグ1部のマラッカ・ユナイテッド、スリ・パハン、そして2部のサラワク・ユナイテッドの3クラブについて、FIBに提出された宣言書の内容が守られなかった場合には交付されたクラブライセンスの無効も含めた措置を取る可能性があるとし、今後もこの3クラブを監視していくと話しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によれば、選手の税金と労働者積立金を滞納しているマラッカ・ユナイテッドと未払い給料を抱えるスリ・パハンとサラワク・ユナイテッドは、いずれもこれらを分割で支払うことを関係機関及び選手との間で合意しており、マラッカ・ユナイテッドは1回目の支払い分となる47万6160リンギを、ケランタンFA(ケランタンFCではありません)は4万4327リンギの支払いをそれぞれ終えており、残る未払い給料も予定されている日程に沿って支払われることになっているということです。またサラワク・ユナイテッドは来月2月よりやはり分割で未払い給料の支払いを行うということです。
 この状況についてシーク・モハマド・ナシルFIB議長はこの3クラブがフルライセンス交付に当たっての条件となっている分割払いが行われる状況を監視し続けるとし、この分割払いが予定通り行われない場合や、マレーシア人以外の選手への未払い給料問題が発覚した場合には、クラブライセンスの無効化も含めた処分を行うと話しています。

ケランタンFCオーナー対MリーグCEOの第2ラウンド勃発
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーに対して、MFLの方針に反するコメントを公言することは、倫理規定に反する行為であると非難しましたが、ノリザム オーナーはこれに対してさらに反論を行なっているとブリタハリアンが報じています。
 未払い給料問題を抱えるケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)がこの問題を解決しなければ、FAMはケランタンFCの勝点剥奪処分を課すという発言の有無をめぐってFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長とメディア上で非難の応酬を繰り広げたノリザム オーナーはその流れでMFLへも非難の矛先を向けました。これに対してMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは既に各クラブに対して説明済みの問題を敢えて蒸し返したとして倫理規定に違反するとしてノリザム オーナーを非難し、理由説明書を送付して説明を求めました。
 これで一件落着かと思いきや、ノリザム オーナーは理由説明書を受け取ったことを明らかにした上で、MFLのアブドル・ガニCEOに対して「MFLのCEOであるにも関わらず、ケランタン州FAとケランタンFCは民営化の結果、互いに別の組織となったことを理解していない。Mリーグ参加クラブを所有しているのが誰なのかをもっと正確に把握するべきだ。」と改めて非難しています。
 昨年9月にケランタン州FAからクラブの経営権を買い取ったノリザム オーナーは所有するケランタンFCがMリーグやMFLにマイナスイメージを植え付ける意図は全くはないとした上で、MFLに対して組織の透明性をより高め、Mリーグクラブのオーナーともミーティングを行うなど、プロらしく行動するべきであると提言しています。
 「MFLは経営状況を公開し、信用性、透明性、法令遵守をより高めるべきである。ケランタンFCは現在に至るまでMFLから会計監査の結果や年次総会の日程などの連絡を全く知らされていない。」とも述べているノリザム オーナーは、自身がMFLに求めているのはMリーグの地位や価値を高めるために、企業経営の監督管理を改善するための行為であるとも話しています。

AFC U19選手権は結局中止に
 東南アジアサッカー連盟AFFの公式サイトでは、昨年から延期されていたアジアサッカー連盟AFC U19選手権とU16選手権がいずれも中止となったと報じています。
 インドネシアサッカー協会(PSSI)のモハマド・イリアワン会長が今月1月15日にAFCから中止決定を知らせる内容を公式に書面で受け取ったことを報じている他、その書面にはAFCフットサル選手権とAFCビーチサッカー選手権の中止も書かれていたということです。
 マレーシアも出場予定だったAFC U19選手権は昨年10月にウズベキスタンで開催予定でしたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響で今年3月に日程が変更になっていました。また同U16選手権は9月にバーレーンで開催予定でしたが、こちらも今年3月から4月にかけての開催に日程が変更になっていました。またこの両選手権の上位チームが出場する予定だったFIFA U20W杯と同U17W杯は既に中止が決まっていました。
 この中止決定を受け入れたと話すイリアワンPSSI会長は、AFCの決定を尊重するとし、中止によってPSSIはU16代表とU19代表の強化により多くの時間が取れると話しているということです。
 また中止となった選手権は2023年にAFC U20アジアンカップ、AFC U16アジアンカップとしてそれぞれウズベキスタンとバーレーンで開催される予定ということです。
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 U19選手権とU16選手権中止のニュースはAFCの公式サイトでは一切発表されていないのですが、AFFの公式サイトで記事となっていたので、取り上げました。