4月11日のニュース:MFLの東南アジア枠選手はシンガポール出身が最多、スランゴールFC監督もシンガポール出身選手に高評価

MFLの東南アジア枠選手はシンガポール出身が最多 
 マレーシアフットボールリーグMFLの公式サイトでは、MFL1部スーパーリーグの東南アジア枠でプレーする選手を取り上げて特集しています。MFL1部のクラブは最大5人の外国籍選手を登録することができ、その中にはアジア枠1人、東南アジア枠1人が含まれています。
 文化的にも言語的にもマレーシアと似通っているいることから、東南アジア枠の選手獲得を考える多くのMFLクラブがまず検討するのがシンガポールである、と話すのは選手のエージェント業務を行なっているアブドル・ハリム・アブドル・シュコル氏です。シンガポールは1965年に離脱し独立するまではマレーシアの一部でしたが、独立後もシンガポールチームは2015年シーズンまではマレーシア国内リーグでプレーしていたことから、両国のサッカーの歴史や文化は似通っており、他の東南アジアの国々出身の選手に比べると、シンガポール出身の選手はマレーシアの環境に適応しやすいだろうとアブドル・ハリム氏は話しています。
 MFL1部スーパーリーグにシンガポール出身の選手はジョホール・ダルル・タジムJDTの主将ハリス・ハルン、クダFAのシャキル・ハムザ、スランゴールFCのサフワン・バハルディン、トレンガヌFCのファリス・ラムリ、そしてフェルダ・ユナイテッドのカイルル・アムリ・カマルの5名が在籍しています。
 スーパーリーグの東南アジア枠選手には、この他にタイ出身のナルポン・ワイルド(マラッカ・ユナイテッド)、アナウィン・ジュジーン(PJシティFC)、デニス・ブシェニング (サバFA)、フィリピン出身のアダム・リード(パハンFA)、マーク・ハートマン(UITM FC)、カンボジア出身のチエリー・チャンタ・ビン(ペラTBG)おり、PDRM FCは東南アジア枠を使っていません。また、クダFAはフィリピン出身のアミン・ナザリをアジア枠で登録しています。
(写真はMFL公式サイトより)

スランゴールFC監督もシンガポール出身選手に高評価 
 上の記事とは別に、マレーシアの通信社ブルナマはスランゴールFC監督がシンガポール出身の選手を高く評価しているという記事を配信しています。
 スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、マレーシアフットボールリーグMFLでプレーしているシンガポール出身の選手は、他の東南アジア諸国出身の選手と比べると非常に質が高いと話しています。
 その理由の一つとして、MFLでプレーするシンガポール出身の選手は全員がシンガポール代表の主力、あるいはかつて主力選手だったことを挙げています。「シンガポール出身の選手は、好不調の波がなく安定しており、ベトナムやタイの選手と比べると給料も高くない。またベトナムやタイの選手は様々な条件を出してくることもあり、文化や言語も違うマレーシアでプレーすることをさほど望んでいないのではないか」と話しています。なお、サティアナタン監督が率いるスランゴールFCの東南アジア枠の選手はシンガポール出身のサフアン・バハルデインです。
 サティアナタン監督は、性格、技術、規律の正しさ、そしてファンやメディアとの良好な関係を築く能力などを、シンガポール出身選手を好む理由として挙げています。
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 MFLでプレーするシンガポール出身選手の代表キャップ数(カッコ内)は、カイルル・アムリ・カマル(132)、ハリス・ハルン(101)、サフアン・バハルディン(96)、ファリス・ラムリ(56)、シャキル・ハムザ(51)となっており、サティアナアン監督が指摘するように代表での経験が豊富で、タイ出身のアナウィン・ジュジーン(5)、ナルポン・ワイルド(0)、デニス・ブシェニング(0)、フィリピン出身のマーク・ハートマン(26)、アダム・リード(5)、アミン・ナザリ(2)、そしてカンボジア出身のチエリー・チャンタ・ビン(36)らのキャップ数と比べても明らかに経験が違っています。(キャップ数はウィキペディアを参考にしています)