若手中心のチーム編成はアルコールのせい?
国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選の第1戦でマレーシア代表と対戦し、1-7と大敗した東ティモール代表は、キャプテンで唯一の得点を挙げたジョアン・ペドロが18歳、最年長の選手でも24歳という若いチームですが、このチーム編成の理由について英字紙スターの電子版が取り上げています。
今回のアジア一次予選はアジアサッカー連盟AFC加盟国の内、FIFAランキングが下位の12国が出場しますが、そのうちアセアンサッカー連盟AFFのメンバーではマレーシアが168位で最上位、東ティモールが195位の最下位です。この差がありながら若手中心のチーム編成となったことについて、昨年12月より東ティモール代表の監督を務める築舘範男(つきたてのりお)氏は、東ティモールのサッカー界の現状が理由であるとしてます。
試合後の記者会見で築舘氏は、マレーシアとの試合では立ち上がりから高いところでプレスをかけられ、経験不足から自分たちの望んだ試合展開ができなくなったことが敗因としています。さらに経験のある選手を招集できなかったことも敗因の一つに挙げています。
これに関連して今回の若い選手によるチーム編成について質問が出ると、今回のチームはU23代表の選手を中心に選んでおり、それ以上の年齢の選手たちはサッカーができるコンディションになかったからと答えています。築舘氏によると、約半年間続く国内リーグでプレーする選手たちは、シーズン終了後には全くトレーニングをしないと話しています。その間はウィスキーなどアルコールなどを飲み、オフシーズンのコンディショニングなどには無関心であるため、経験のある選手であってもワールドカップ予選のような試合でプレーできる状況ではないため、招集できなかったと述べたそうです。
6月11日(火)に同じクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で’行われる「ホーム」の試合についての抱負を聞かれた築舘氏は「残念がら、今現在は何のプランもない」とし、選手たちが大敗から立ち直って、次の試合でも貴重な経験を積んでもらいたい」と記者会見を締めくくっています。
マカオはWCアジア一次予選第2戦に代表を派遣しない方針を表明
マレーシアも出場しているFIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選に出場している12カ国の一つ、マカオサッカー協会は6月11日にスリランカで開催予定のアジア1次予選第2戦に代表チームを派遣しない方針を同協会のFacebookで明らかにしました。
マカオサッカー協会のFacebookによると、今年4月にスリランカで同時多発テロが発生したことを受け、FIFA、AFCおよびスリランカサッカー協会に対して1ヶ月以上前から中立地での開催を要望してきたが、スリランカで開催する予定の変更がないため、選手およびチームの安全を最優先し、今回の決断に至ったとしています。
なおマカオ代表(FIFAランキング183位)は6月6日にマカオのホーム、ズーハイスポーツセンタースタジアムで行われた第1戦を1-0でスリランカ代表(同202位)に勝利しています。
選手はマカオサッカー協会への抗議の意を表し、代表チームへの招集を辞退
これに関連して、スリランカのスポーツメディアThe Papare.comは、マカオ代表チームの選手たちはスリランカへの渡航の意思を示した上で、マカオサッカー協会の決定に抗議の意を表すために代表招集を辞退すると発表しています。この辞退者の中には24名のフル代表、11名のU23代表、13名のU18代表選手が含まれています。
この記事の中では、マカオ代表のDFリー・カーヒム選手のFacebookページからの投稿も合わせて掲載しています。その中でリー選手は、これまで日が当たらなかったマカオのサッカーにとって、この試合はマカオ市民、ファン、選手の家族や友人にとってマカオ代表チームを誇りに思ってもらう機会であること、二回戦へ進めるかどうかはわからないものの、(スリランカ代表との)第2戦を戦うことが自分たちだけでなく次世代にとっても重要なことを述べた上で、マカオサッカー協会とマカオ特別行政区政府に代表チームの派遣中止の取り消しを求めています。また、この要求が受け入れられない場合には、以下の選手はマカオ代表チームへの招集を望まないことが述べられています。(以下はリー選手のFacebookページにアップされた選手のサイン入りの代表招集拒否の宣言書)