マレーシアはインドと1−1で引き分けて11月のFIFAデイズを終える
だいぶ時間が空いてしまいましたが、マレーシア代表は11月18日にインド代表と国際親善試合を行い、1-1で引き分けて、今月のFIFA国際マッチカレンダーを終えています。
なおこの試合の直前に11月14日のラオス戦に出場していたMFアリフ・アイマン、DFマシュー・デイヴィーズ、DFフェロズ・バハルディン(いずれもジョホール・ダルル・タジムFC、JDT)が、ACLエリートに出場する所属チームからの要望で代表から離脱し、この試合には23名で臨んでいます。
この日の先発は以下の通り、14日のラオス戦からはGKシーハン・ハズミ(JDT)、MFノーア・ライネ(スランゴールFC)、DFディオン・コールズの3選手が連続出場し、アイフ・アイマンに代わりハキミ・アジム(KLシティFC)、マシュー・デイヴィーズに代わりアザム・アズミ(トレンガヌFC)が入っています。なお個人的には、リーグ戦と重なるためJDT、スランゴールFC、KLシティFCの選手が招集できない12月8日の三菱電機カップ初戦のカンボジア代表戦前の最後の試合でもあったので、この試合を想定して、GKハジク・ナズリ(ペラFC)、右ウイングにはサファウィ・ラシド(トレンガヌFC)、センターフォワードにシャフィク・アフマド(クダ・ダルル・アマンFC)、ボランチにはシャミー・クティ(ペナンFC)などを起用しても良かったのでは、と感じました。(なお、ザフリ・ヤーヤ(KLシティFC)とシャミー・クティはいずれも体調不良でこの試合に出場不可だったことが報じられました。)
試合は開始から両チームが好機を作る中、マレーシアが思わぬ形で先制します。19分にアザム・アズミがロングフィードをインドDFラインの裏側へ蹴ると、GKガープリート・シン・サンドゥボール(インド1部ベンガルールFC)が反応良くペナルティエリアの外に飛び出してヘディングでクリアしようとしますが、これがピッチにバウンドするとなんと頭の上を超える高さで跳ね上がります。GKを超えて転がるボールを、そこへ走り込んでいたパウロ・ジョズエ(KLシティFC)が落ち着いて無人のゴールに蹴り込んで、相手GKの失策からマレーシアが先制します。
しかしインドも38分にブランドン・フェルナンデス(インド1部ムンバイシティFC)の右コーナーキックをラーフル・ベーケ(ベンガルールFC)が頭で合わせてゴールを決め、同点に追いつきます。ゴール前ではノーア・レイン(スランゴールFC)が相手選手にファウルを受けたようにも見えましたが、そのままゴールは認められています。
1-1で前半を折り返すと、後半は両チームが共にペースを上げてより激しくせめぎあいますが、シュートがゴールポストに阻まれたり、両チームのGKの好守などもあり、結局、双方ともに追加点を奪えず、試合は1-1のまま終了しています。FIFAランキング125位のインドと引き分けたことで同133位のマレーシアは貴重なランキングポイントを獲得するとともに、昨年のムルデカ大会でマレーシアに2−4で敗れたインドのリベンジを許しませんでした。なお今年6月にW杯予選敗退を受けてクロアチア出身のイゴール・シュティマツ監督を解任し、現在はスペイン出身のマノロ・マルケス監督が指揮を取るインドは、2024年の通算成績を2006年以来のシーズン未勝利となる0勝8分7敗(マルケス監督就任以降は0勝3分1)としています。
一方、パウ・マルティ暫定監督就任後の成績を1勝1分1敗としたマレーシア代表の次の試合は12月8日に開幕するアセアン三菱電機カップ(旧称は東南アジアサッカー連盟AFF選手権)のカンボジア代表戦(プノンペン開催)となります
国際親善試合
2024年11月18日@GMCバラヨギ・スタジアム(インド、テランガーナ州ハイデラバード)
インド代表 1-1 マレーシア代表
⚽️インド:ラーフル・ベーケ(38分)
⚽️マレーシア:パウロ・ジョズエ(19分)
Y.S.C.C横浜へローン移籍中のルクマン・ハキムは契約期間終了で退団へ
ベルギー1部KVコルトレイクからJ3のY.S.C.C,横浜へローン移籍中のルクマン・ハキムは、来月12月末でローン移籍期間が終了しますが、マレーシアのサッカー専門メディアのマカンボラによると、ルクマン選手はローン期間を延長することなく、そのまま退団するようです。
マレーシアU23代表でもプレーする22歳のルクマン選手は、今年1月からY.S.C.C.横浜へローン移籍していましたが、ここまでリーグ戦8試合、YBCルヴァンカップ1試合に出場し、最後の試合出場は10月12日のFC今治戦、そして今季の通算出場出場時間は134分となっています。
J3リーグが行われている中、今月初めには出身地のクランタン州コタ・バルに戻って、1人でトレーニングをしているというルクマン選手とのインタビューを掲載したマカンボラの記事では、KVコルトレイクとの5年契約も満了する来年5月以降については、現時点では未定であると話しています。
昨シーズンのルクマン選手はアイスランド2部のUMFニャルズヴィークへやはりローン移籍していましたが、そこでも通算14試合に出場し、試合出場時間は320分と十分な出場機会を得られていませんでした。
ルクマン選手は、2018年にマレーシアで開催されたAFC U16選手権(現AFC U17アジアカップ)では、マレーシアはグループステージで敗れたものの5ゴールを挙げ、この大会で優勝した日本U16代表の唐山翔自(現在はJ2ロアッソ熊本)、ベスト4進出のオーストラリアU16代表ノア・ボティック(現在はオーストラリア1部ウエスタン・ユナイテッドFC)と並んで大会得点王に輝きました。その後、スランゴールFCU23を経て、マレーシアの実業家ヴィンセント・タン氏が所有するKVコルトレイクと5年契約を結んでいます。